2014年9月1日月曜日

湾岸マンション比較(4)専有部分 [2014年下半期]

マンションの(狭義での)居住/生活満足度は、専有部分によって左右される割合が大きいかと思います。

サラリーマンでも一日の半分程度、専業主婦であればさらに多くの時間を自分の部屋の中で過ごすこととなると思います(共有施設が立派だと僅かながら自室にいる時間の割合は減りそうですが)。

今回は専有部分について比較を行います。

いくつか、おことわりがあります。
・厳密な意味での「専有部分」より少し幅を広げ、「居住環境に影響を及ぼす事項」を比較しています。例えば、遮音性能や手すり材質、また、専有部分ではなく専用使用権の認められている共用部分であるバルコニーなども比較しています。
・個別の部屋ごとに条件が異なる場合があり、例外も少なくないこと、ご容赦下さい。
・間取りについては、今回とは別の機会に、比較検証したいと思ってます。

天井高,サッシュ高,標準階高,遮音性能,バルコニー,戸境壁

5物件ともに現在の日本においては最高クラスのマンションだと思いますが、いくつか、違いがあります。

天井高は、一般的なマンションの高さが2.40mという中で、最低でも2.50mが確保されており、プレミア階を除くとティアロレジデンスの2.70mがもっとも高く、ブリリア有明シティタワーの2.65mがそれに続きます。天井の高さが20cm違うと、それなりに印象も変わってくると思います。

また、フラット天井とサッシュ高2.45mを同時に実現したBAYZは天井高こそ高くないものの、すっきりとした印象を受けます。

以下にDEUX TOURSを除く4物件の写真を並べてみました。どの写真がどの物件か、お分かりになりますでしょうか。(天井高やサッシュ高は上記の比較表をご参照ください)

※お部屋の写真と物件の対照は、本ブログの最後部に記載致します。

・窓ガラスについて
 ほぼ横並びです。ブリリア有明シティタワーがLow-Eガラス(エコガラス)を採用していません。
 ※ブリリア有明シティタワーは省エネルギー対策最高等級4を取得しており、エコ性能については今回比較している5物件の中で比較しても優れています。(BAYZも同じ等級4を取得しています)

・戸境壁の厚さや、遮音性能について
 ほぼ横並びです。

・バルコニー奥行について
 バルコニー幅が狭い(=ダイレクトウィンドウ重視)のDEUX TOURSを除くと、BAYZとブリリア有明シティタワーがバルコニーについては奥行きが幅広となっています。実際に2.00mのバルコニーを体験してみると、1.50mのバルコニーは少し物足りない印象を受けます。

・バルコニー手すりの材質について
 好みの分かれるところですが、バルコニー手すりの材質は眺望に大きな影響を与える要素ですのでモデルルームでよく確認をしてみてください。特に透明ガラス手すりはダイレクトウィンドウと同様に、ソファからも景色を見下ろすことができます。※低層階は透明ではなく半透明ガラスの場合も少なくありません。事前のご確認をお勧めします。

手すり材質(左から、勝どき ザ・タワー,DEUX TOURS,ティアロレジデンス)



・エコ・省エネまわりについて
  勝どき ザ・タワー,ティアロレジデンス,BAYZ ⇒ オール電化
  DEUX TOURS,ブリリア有明シティタワー ⇒ ガス併用
 となっています。ここは、どちらが良いか、決着はつきそうもありませんね。

・特記事項として
 DEUX TOURS と ブリリア有明シティタワーはフラットフロアですので、ルンバなどでの掃除には向いていますね。
 ティアロレジデンスは、全熱交換式換気システムを採用しています。これは、室外の空気を直接取り入れずに室内の空気と熱交換することで、冬は寒くなく、夏は暑くない新鮮な空気を取り入れる技術です。
 BAYZのバルコニーは木目調の塩ビ加工となっています。(下図)


次に、各部屋ごとの違いをみていきます。全般的にそこまで大きな違いはありません。

TES式浴室暖房乾燥機,ミストサウナ,フラッグストーンフロア,タンクレストイレ,ローシルエットトイレ,生ごみディスポーザー
・リビング
 勝どき ザ・タワーはエアコンが標準で付いている他、ティアロレジデンスが天井カセット型エアコン標準装備となっています。また、床暖房についてはオール電化か、ガス併用かで差が出ています。BAYZはエコキュートによる床暖房です。

・キッチン
 大きな差はありません。表に記載が出来ていませんが、DEUX TOURS はショット社製ガラストッププレートや、ブルム社製フルエクステンションレール等を採用しており、グレード感が担保されています。

・バスルーム
 物件ごとの差よりもオプションの選択で差が出てきそうです。ガス併用のDEUX TOURSとブリリア有明シティタワーについてはミストサウナが使えます。

・トイレ
 ブリリア有明シティタワー以外はほぼ横並びで、ブリリア有明シティタワーのみ、タンクあり・手洗いカウンターなし、となっています。


今回の専有部分の比較ですが、あとから変えられる部分は重視しすぎないようにした方が良いと思います。物件という大きな買い物の金額に比べれば、洗面所の水栓などは交換しても高いものではありません。と言いつつ、エアコン・トイレタイプ・浴槽、とあとから変えられるものでも多少お金や
時間がかかるものもありますので、軽視しすぎないようにも、ご注意下さい。バランスですね。

冒頭で紹介致しましたお部屋の写真と物件の対照は以下の通りです。
左上:BAYZ 右上:ブリリア有明シティタワー 左下:勝どき ザ・タワー 右下:ティアロレジデンス

次回は、「共有施設」、について比較したいと思います。

6 件のコメント:

  1. 細かいっすね。不動産選び、大事なポイントを絞らないと不動産を「良く魅せる」ためのギミックが多すぎて、惑わされそうですね。

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  2. コメントありがとうございます。あまり細かい所を見て頂きたくて作っているというものではないのですが、「視点」として提示したかったのと、面倒くさくて聞かないようなことも書きたくて、まとめております。

    まさに仰る通りで、ポイント・優先順位は自分で考えないと見誤りそうです。。。

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  3. 天井高を語る上で階高も重要ではないでしょうか?例えば「最大」が高くても階高が足りてないと下がり天井が多く数値ほどの印象は感じられません。
    各マンションの標準階階高は以外のとおりです。
    KTT 3.25m
    DT 3.18m
    ティアロ 3.25m
    BAYZ 3.3m
    BAC 3.31m

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  4. コメントありがとうございます!階高についてきちんと触れられておりませんでした。
    頂いた数字を見ると、江東区2物件がトップ2、中央区物件はややビハインド。ですね。

    今日、明日中にはブログのほうにも反映させたいと思っております!
    引き続き、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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  5. 近年稀に見る、大変参考になるブログです。
    ので、ぜひ、引き続き更新をお願いします!BAC、もう売り切れます。

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  6. 大変有難いお言葉です!共有施設編、力を入れ過ぎてしまっており少し時間がかかっています。きちんと情報価値のある内容にしますので、今しばし更新お待ち下さい!引き続き、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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